
投球に当たった打者は痛がっているのに、死球と判定されないときありますね、、
死球になるときに審判員がどのように判断しているのか解説します。
結論
死球には、大きく2つの条件がある。
- ストライクゾーンの投球に打者が触れた場合
- 打者が投球を避けないで触れた場合
この2つのどちらかに該当した場合は、死球にはならない。
この2つのどちらにも該当しなければ、死球となり、打者は一塁へ進塁できる。
大きく分けると2つの条件になりますが、野球規則のなかで注意書きをされている部分があります。
注意書きされている箇所も含めて、詳しく説明します。
ストライクゾーンの投球に触れるとは
死球の条件の1つ目、
「ストライクゾーンの投球に打者が触れた場合」
この「ストライクゾーンの投球」について、野球規則のなかではこのような注意書きがあります。
野球規則の5.05「打者が走者となる場合」(b)の、(2)【注1】では以下の記載があります。
【注1】 〝投球がストライクゾーンで打者に触れた〟ということは、ホームプレートの上方空間に限らず、これを前後に延長した空間で打者に触れた場合も含む。
野球規則より引用
つまり、通常、ストライクゾーン自体は、ホームベース上のことしか指していませんが、ここでの解釈は、ホームベース上だけでなく、ホームベースの前後の延長線上もストライクゾーンという解釈をしますよということを記載されています。
これが死球を判定する上でのストライクゾーンの解釈になります。
これにより、打者が肘や足を出して、ストライクゾーンの投球に当たりに来た場合は、死球ではありませんということになります。
ストライクの投球に打者が触れた場合
それでは、もし、打者がストライクの投球に触れた場合はどうなるか。
ストライクの投球であれば、「ストライク」と判定されます。
ストライクの投球が打者に当たろうと、ストライクはストライクです。
また、死球の解釈で言うストライクゾーンのボールの投球に触れた場合は、ボールデッドとなり、ボールの判定となります。
投球を避けられなかった場合
投球が明らかに打者に向かってくるときがあり、そのときに体が動かず避けきれないときがあります。
人は自分にボールが向かってくると、体が固まってしまうことがあるそうで、そのときに動けなくなるそうです。
130キロから150キロくらいのボールが来るので、避けきれないのはしかたないことですね、、
さて、死球の条件では、避けなければ死球にならないとあります。
そこで注意書きの中に以下の記載もあります。
【注3】 打者が投球を避けようとしたかどうかは、一に球審の判断によって決定されるものであって、投球の性質上避けることができなかったと球審が判断した場合には、避けようとした場合と同様に扱われる。
野球規則より引用
例えば、ストレートが明らかにそのまま打者に向かうボールだったときなどが該当します。
これは打者も避けきれないだろうと球審が判断すれば、死球になります。
その判定は球審です。
もちろん球審によって、死球の判断基準が厳しかったりするときもあるかもしれませんが、ルール上の判断基準は打者が避けれるボールだったかどうかです。
以上が死球についての解説です。
ちなみに、今まで「死球」のことは、「デッドボール」と言っていたと思います。
用語を国際ルールに統一することになり、死球のことを「ヒット バイ ピッチ(hit by pitch)」と呼ぶようになりました。
そのため、審判のコールも「ヒット バイ ピッチ」と言っています。
これからは、「ヒット バイ ピッチ」で覚えましょう!