
少年野球では肩や肘の障害予防として、1日の球数に制限が設けられています。
※今回の記事は、全日本軟式野球野球連盟より発行されている競技者必携をもとにルールの解説を行っています。
結論
少年野球では、1人の投手が1日に投球できるのは、70球(4年生以下は、60球)です。
ただし、70球目を投げたところで即交代しなければならないわけではなく、70球目を投げた打者の打撃が完了するまで投球することは可能です。
どのような理由で球数制限のルールが設けられているのか、また、球数制限のルールについて詳しく解説します。
少年野球で球数制限が行われる理由
競技者必携の「少年部・学童部・女子大会」のなかに、2「競技に関する連盟特別規則」という項目があります。
2「競技に関する連盟特別規則」の、8「学童部・少年部の投球数制限について」では、以下の記載があります。
選手の肘、肩の障害予防として、一人の投手が1日に投球できる数は下記の取り扱いとする。この投球数制限は、選手が安全に安心して健康で野球を楽しむことを目的としている。
競技者必携より引用
選手の肘や肩を壊さないように設けられた規則です。
野球人口が減っている現在では、何人も投手を作ることは難しいというチームも多くあると思います。
野球は勝負事ではあるものの、「勝つ」ということを優先せず、野球を「楽しむ」という教え方が求められています。
※ちなみに、高校野球でも1週間単位ではありますが、球数制限が取り入れられました。
球数制限の投球数に達したときはどうなる?
例えば、カウントが、1ボール1ストライクや3ボール2ストライクなど、そのバッターの打席の途中で投球制限の70球を迎えた場合、70球に達した時点で交代しないといけないのか。
答えは、「いいえ」です。
その打者の打撃が完了するまで投球しても良いことになっています。
そのため、69球を投げた投手であっても、70球目を投げた打者まで投球を行うことができます。
ちなみに、タイブレークや延長戦になった場合も同様にルールになっているため、タイブレークや延長戦になったからと言って、1日のなかで投球できる球数が変わったりすることはありません。
誰が投球数をカウントするの?
競技者必携では、各選手の投球数について、大会本部にてカウントし、管理することになっています。
私が実際に審判を行っていた大会では、両チームの保護者の方を1名ずつ出してもらい、バックネット裏でお互いに投球数をカウントされていました。
最近では、投球数をカウントする際に便利なカウンターも販売されています。
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ちなみに、ボークを宣告された状態で投球を行った場合も投球数は1球として、カウントされますので、注意が必要です。
※牽制球や「送球」として扱われるものはカウントされません。
今回は全日本軟式野球連盟から発行されている競技者必携をもとに記事を作成しています。
各リーグごとに取り決めがあったりしますので、もし気になる方は、監督会議などで確認していただいたほうが確実です。